チェルノブイリと言えば、原爆事故として有名だ。
しかし、具体的に何が起きたのかと尋ねられて、
答えられる人は、そう多くはないだろう。
そこで、10の項目に分けて、
あなたの知らなかったチェルノブイリを紹介しよう。
チェルノブイリでメルトダウンが起きた時に3人のボランティアが放射能の貯まった貯水槽に入りパイプを開けることになった。彼らは命を落としたが、爆発を防ぐことは出来た。もし、それが爆発していたら、広島に落とされた原爆の10倍の威力となっていた。
放射能のレベルがあまりにも高いので、拡散を可能な限り防ごうという狙いのもと、命を落とした者の死体は、鉛の棺桶に入れられた。チェルノブイリの清掃作業員が、そこにいて作業をしても安全であるとされる時間は、たったの40秒であった。たとえ、彼らが、対放射能の作業着を着用していても。
チェルノブイリでの最初の爆発の後、コントロールルームにあったガイガーカウンター(放射能のレベルを測る機械)の針は、3.6を示していた。安全基準の範囲内なので、清掃員が派遣されたが、実際の放射能レベルは、15,000まで達していた。
20億ドル(約2000億円)を投じたシェルタープロジェクトなるものが画策され、原子炉を覆い放射能の漏れを防ぐため、2万9000トンもの資材が運び込まれた。その大きさは、自由の女神像をも凌ぐ。
チェルノブイリから、すぐ目と鼻の先にある町、プリピャチには、チェルノブイリでの大惨時は伝えられず、最初の爆発から二日がたった頃にようやく公表された。さらに、放射能測定器がスウェーデンに移されて初めて、世界中が、これを知るようになった。
チェルノブイリの放射能の濃度があまりにも高く、消防隊の目の色が茶から青に変色するほどであった。人々は、甲状腺(首の前面に位置する)ガンの予防効果への期待を込めて、ウォッカを飲む事が推奨された。
489平方キロメートルにも及ぶ、立ち入り禁止エリアは、現在では、野生動物の聖地となっている。人間のハンターが近づく事は無いので、オオカミ、キツネ、その他の絶滅危惧種もそこに生息するようになった。
チェルノブイリでは、原子炉の壁面に蓄積した放射能を食べるこで、成長を続ける菌類が発見されている。その生物は、放射性物質を分解し、エネルギーに変える力を持っているという。自然界の生物の力強さを思い知らされるばかりだ。
なんと、チェルノブイリでは、ツアーが開催されており、250ドルを支払うことで、立ち入りの制限されている区域(人体に悪影響のない範囲で)まで入ることができる。しかし、チェルノブイリ原子力発電所の管理責任者は、“この地域一帯では、今後2000年の間は、人が住む事はできないだろう”と述べている。
ウクライナの軍隊は、ヨウ化銀で一杯になった砲弾を発射し、雨雲を空につくりだした。そこから降る雨が、空中に漂う放射性物質を洗い流したが、それは結果的に、町へと流れてしまった。
source: all time 10s