◎この記事は5分ほどで読めちゃいます。
(写真の参照元:The Times of Israel)
ヒットラーによるユダヤ人の虐殺があったことは有名な話です。
これを知っていながら、バチカンは黙認していたというのです。
これは本当でしょうか?
とんでもないことですね。
本当だとしたら、なぜそんなことをするのでしょうか?
第二次世界大戦(1939〜45年)中に、ヒットラー政権下のドイツによるホロコーストが起こりました。
【ホロコーストとは】ホロコーストとはギリシャ語で「全部焼く」という意味です。ドイツに占領されたヨーロッパの国々で行われたユダヤ人の虐殺のことを指 します。ユダヤ人の間で、その虐殺が「火の中に投げ入れて」行われたという説が広く信じられたことから、こう呼ばれるようになりました。
このホロコーストを、カトリックの総本山であるバチカンは傍観していたというのです。
実際、2000年の3月に、バチカンは「ホロコーストの際にそれを知っていながらにして、何もしないのは間違いであった」という内容を公式に発表しています。
しかし、これに対する謝罪はしませんでした。
なんだか、煮え切らない態度ですね。
間違いなら、素直に反省すればいいじゃないか、と思いますよね?
これ、「謝罪」まではしない理由がちゃんとあるんです。
その理由は、聖書に隠されています。
聖書の内容を少し見てみましょう。
イエスという人がいます。
キリスト教で神の子として扱われていますね。
イエスがユダヤ人によって十字架にかけられるという話があります。
その時、実はもう一人、罪人として刑を受ける人がいたんです。
その人の名前は、バラバ。
強盗として、捕らえられました。
そして、このどちらかを許して、どちらかには罰を与えよう、となります。
【祭りの恩赦】ちょうど、この時は祭りの時期でした。祭りの時には、罪人のうちの一人だけに許しを与えようという決まりがあります。その決まりに従って、今回もどちらかは許されるということになりました。
そして、どちらを許すか、という話になるんですが。
死刑執行の判断を任されているのはピラトという人です。
【ピラト】その頃のイスラエルは、ローマに支配されていました。ピラトはローマから派遣された人です。
ピラトはこう言います。
「あの人(イエス)がどんな悪いことをしたというのか。」
ピラトはイエスを許そうと考えていたのですね。
それに対して、その場にいた民衆は、猛反対し、イエスを十字架にかけろと叫びます。
あまりの勢いで、暴動に発展するのを恐れたピラトは、お前たちの好きなようにしなさい、と言うわけです。
そして、彼らは「その人の血はわたしたちや子供たちの上にかかってもいい」と言って、イエスを死刑にすることを決定しました。
つまり、その責任は子孫にまで受け継がれても構わない、と言っています。
これが聖書に書かれている内容です。
聖書の内容をお話ししましたね。
ユダヤの人々が、イエスを殺して、その責任は負う、という内容でした。
この聖書の内容を信じているのは誰でしょうか?
そうです。カトリックの人々であり、その総本山であるバチカンです。
彼らにとっては、ユダヤ人はイエスを死刑に追いやったとんでもない民族なのです。
あくまでも、聖書の内容を信じる人にとっては、そういうことです。
ここまで来れば、だいぶ話が繋がってきましたね。
カトリック教会が謝罪しない理由です。
とんでもない過ちを犯したユダヤ人に対して、ごめんなさいと謝罪をすると、聖書に書かれている内容と矛盾するからです。
ユダヤ人は報いを受けて当然であるという聖書の内容が、人道的に間違っていると認めることになってしまうのです。
だから、謝罪はしない。だけど、黙認したことそのものは良くなかったという言い方をしているということです。
聖書の内容を絶対的に信頼することで、発言や行動が縛られている気がしますねー。
出典は『世界の宗教と戦争講座』です。