【南米パラグアイ、奇跡の物語】ゴミから価値を創造する子供オーケストラ

【INTRODUCTION】

ゴミを利用して楽しい音楽を奏でる。

なんて素晴らしいアイデア!

 

環境にも耳にも優しいニュースを紹介します。

リサイクルの楽器

(via The guardian

オーケストラの躍進

南米パラグアイの首都アスンシオン。そこからすぐの場所にあるカテウラ(Cateura)では約500人がゴミのリサイクルで生計を立てています。

 

そこには毎日1.5トンのゴミが運ばれ、それをプラスチックとアルミニウムに分けて売るのが彼らの日課です。

 

面白いのはここからです。カテウラで生活する子供たち30人が演奏バンドを結成しました。普段ゴミの回収で生活をしている人々の子供たちです。そして、演奏に使われる楽器はゴミからつくられています。

 

なんと、このオーケストラが世界中から注目を浴び、オランダのアムステルダムでコンサートまで開いています!ものすごい快進撃ですね。

 

オーケストラ紹介の動画がこちらです。

演奏を聞いてみるだけでもいいので、ぜひ見てみてください!

オーケストラの立役者

チャベスさん

(写真の参照元:roomie

このオーケストラの指揮を務めるのがチャベスさん(48)という方。この人と、カテウラに住む人々の努力があって今の成功があるわけです。

 

チャベスさんと住民との出会いは2006年に遡ります。この年にゴミ山で、ゴミの分別をするのを手伝う技術士として働き始めました。同時に、その頃から音楽に強い情熱を持っており、首都アスンシオンから少し離れた町まで少年のオーケストラを指揮しに通ってもいました。

 

ある日彼が、オーケストラをカテウラまで連れて来て演奏するのです。そして、その時に住民が彼にお願いをします。カテウラに住む子供たちにも音楽を教えてあげてくれませんかと。しかし、高価な楽器をどうするか悩みます。

ひらめき

ある日、彼はひらめきます。

そうだ、ゴミから楽器をつくろう、と。

 

彼が好きだったアルゼンチンのバンドが手作りの楽器で演奏していたことも影響しているようです。

 

そして、ゴミ山に通い詰め、ガラクタを漁り、試行錯誤を繰り返して、楽器をつくりあげていきます。

親の価値観と子の未来

学期の製作自体も大変なものですが、もっと大きな問題があります。それが親の価値観です。長く貧しい生活をしてきたということもあり、子供にバイオリンを持たせるよりも、その子を働きにいかせることを優先します。

 

チャベスさんはこれに対して、改善の必要性を語っています。彼は、子供たちの将来をつくれるような長い目で見た音楽を教えていく事を意識しています。

 

実際、その日ぐらしで生きている方の考えも、理にかなっています。何より、食べるためには必要な考えですから。

 

生活に染み付いたそのような考えを少しづつ変えるように邁進しているチャベスさんの行動力からは力強さと根気を感じます。・・・それにしてもゴミでオーケストラとは素晴らしいアイデアですね!

 

ゴミから何かをつくるという発想だけではなく、ゴミからつくったアイテムを使うことで価値を創造するという着眼点が素晴らしい。いい刺激になります!

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