【調査】【第二弾】「メキシコ・シティの巨大なゴミ山、その後を追う」

◎この記事は5分ほどで読めちゃいます。

【世界にある、あまりにも巨大な3つのゴミ廃棄場】を先に読む事をおススメしています。

メキシコシティの大規模なゴミ投棄場が閉鎖されました。

その後の町の様子はどうなったのでしょうか。

 

ゴミ山でゴミを拾い、それを売る事で生活していた人々はどうしているのでしょう。

New York Timesの記事をもとに調べましたのでご覧下さい。

〜政府のプランとは〜

政府のプラン

いきなりゴミの投棄場を閉鎖?

皆が今後の対応を気にし始めます。

 

そこで、政府は今後のプランを発表するわけです。

市が出すゴミのほぼ全てを燃やしたり、堆肥にしたり、リサイクルするという戦略です。

〜そこで暮らす人の声〜

ゴミを生活の基盤としているDon Pablo氏は、こう答えています。

“ここのごみが決して尽きることはない”

どこか、確信というよりも、願いのようなものを感じます。

 

こうも、言っています。

“Marcelo(市長)は私たちが25年間働けるようにすると誓約した。それを守らなければならない。”

 

その後に紹介されている46才のCesar Laguna氏は、

“Bordo Ponienteが閉鎖されてからは、ごみの量は減った”と断言しています。

 

以前は彼ら住民は政府と協力関係にありました。

Don Pablo氏は大統領と一緒に写った写真も持っています。

 

今では政府関係者がここを閉鎖することを発表してからは、

住民は生活のために必死で抗議活動をしてきたのです。

しかし、Bordo Ponienteは閉鎖されてしましました。

〜政府の妥協案〜

そんな中で、政府は妥協案を出します。

 

今までの計画では、違う場所に新たな場所を設け、そこにゴミを直接運ぶというものでした。

 

しかし、修正案では、一度、ゴミをこのBordo Ponienteに持って来ます。

ここで、住民が何時間か時間を与えられ、ゴミの中から売れそうなものを探します。

その後、トラックに積み込まれたゴミは新しい廃棄場へと運ばれるのです。

〜苦しい生活〜

工場内

彼らがゴミを選別する中で、たった10分の1だけがリサイクルに使えます。

相当な努力をしても、ひとりが月に稼げる量は4000円〜5000円ほどです。

 

このような場面描写がされています。

 

“広大な物置である、分離工場の暗がりの中で、労働者たちは、一段高いところを3本のベルトコンベアーによって流れていくゴミをよく調べ、下に置いてある口の広い袋にビンやカンを落としながら無調の音楽を奏でていく。

 

外では、13才〜19才の若者が金属から錆びを削り落としたり、人形から髪の毛や顔を薄く切り取ったりして、それらをピンクのビニール製の肢体や胴が不気味に積み重ねられたところに放り込んでいる。”

〜反対の声〜

メキシコにある大学に務める社会学者であるHéctor Castillo Berthier氏はこう述べています。

 

“メキシコシティに住む20万人以上の人々がゴミに生活を頼っている。路上でゴミを拾う人、スカベンジャー、ゴミの転売でお金を稼ぐ人、そして、彼らが養っている家族。どんな変化でも、それは彼らの伝統を壊すことになる。インフォーマルセクター(彼らのような生活をしている人々)の層はもっともっと存在している。それらは複雑に繋がりあっている。彼ら(政府)はインフォーマルな部分のシステムを変えようとしている。”

 

その他にも、あまりに遠くの投棄場に持っていくのはお金がかかり過ぎるという指摘や、新しい場所もすぐに一杯になるであろうという懸念も聞かれます。さらに、政府のリサイクル施設が市の出すゴミを扱うには十分な設備でないことも心配されています。

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参考