中国がアフリカに熱視線を送る理由のひとつは、資源です。中国では経済がものすごいスピードで成長しており、工場の生産規模は年々拡大しています。それに伴って、材料も大量に必要です。その材料がアフリカにはたくさんあるのです。鉄鉱石や原油などです。実際、鉄鉱石は中国が世界でも最大の生産地ですが、国内での需要が高まっているために、決して足りているとは言えない状況です。原油はアフリカでの埋蔵が続々と続いています。その地域を中国が狙わない訳がありませんね。
中国が割く程の資金と人員はありませんが、ロシアもアフリカとの積極的な友好関係を築く事に力を注いでいます。その理由には大きく分けて2つあります。1つめに、資源です。こちらは中国と同様の方向性です。ロシアの場合は東シベリアでの原油開発がうまく軌道にのっていないという背景もあります。アゼルバイジャンの原油がヨーロッパ方面に輸出されていることも関係しているでしょう。2つ目の理由として、世界へのアピールがあります。アメリカを中心とした一極主義に対抗する多極主義の一環として、アフリカとの友好関係をアピールしているということです。
◎『経済大陸アフリカ』平野克己 著
◎『ロシアの論理』武田善憲 著