(著者:Shunya Ohira)
グラビティヒルと呼ばれている坂に車を駐車し、車輪止めを坂の下の側へ置きます。車が坂を下っていかないようにすることですね。すると、車は坂の上へ上へと上っていきます。その坂は重力が逆さまに働いているとしか思えません。そんな不思議な坂が世界中にあるのです。ボールを置いてみても上へ転がります。水をまいても、上へと流れていきます。
これは超常現象でも何でもありません。人間の目が錯覚を起こして、実際には緩やかな下り坂なのに、上り坂のように見えているのです。緩やかな下り坂があり、その先には大きな上り坂があります。人の目は、このような状況で地平性が識別できず、うまくその2つの坂を区別出来なくなるのです。そして、2つともまとめて一つの上り坂のように見えてしまいます。これが目の錯覚の仕組みの一つとして挙げられます。ちなみに、この他の理由で錯覚が起きている場所もあります。
実際には、車止めを反対に置いてしまうなどの危険なミスを防ぐために、Gravity Hill(グラビティヒル)であることを示す看板が設置されている場所もあります。
下にある動画は韓国にあるグラビティヒルを撮影したものです。