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この聖パトリック大聖堂があるダブリンには、クライストチャーチという、もう一つの大聖堂が存在しています。このように一つの町に二つの大聖堂があることはほとんど先例のないことです。聖パトリック大聖堂が修道院の正式な聖職者ではない者によって、先のクライストチャーチに取って代わる形で建てられたこともあり、この二つの大聖堂の間には緊張が続きました。それを抑えるように、1300年には、両者間で6つの取り決めをしています。二つの大聖堂は一つとして振る舞い、特権も等しく分け合う、などの項目です。
聖パトリック大聖堂には、珍しく、主教座がありません。主教座とは、主教または大主教が執務を行うための座席です。この聖堂はアイルランド国教会が管轄していますが、その上級聖職者であるダブリン大主教の主教座は、クライストチャーチにあります。