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ジェリーフィッシュレイクは太平洋に浮かぶ島国パラオ共和国のマカラカル島にある塩湖です。この湖は上下2つの層に分かれており、水中に溶解している酸素量が比較的豊富な上層と、低酸素状態の下層で構成されています。酸素を含む上層は、表層から水深15mの範囲に及び、酸素を必要とするすべての生物はこの層で暮らしています。
酸素が豊富に含まれた上層には、数百万匹のクラゲが生息しており、その中でも有名なのがゴールデンジェリーフィッシュです。ジェリーフィッシュレイクのゴールデンジェリーフィッシュは独特の回遊行動をとります。例えば、早朝から午前9時半までは、西側中央部から東側へ移動し、昼下がりから午後3時半まで、東側から西側の端まで移動するという特徴が見られます。
このゴールデンジェリーフィッシュと共にシュノーケリングすることは観光客に人気なアクティビティーですが、注意が必要です。水深15mより深いところの無酸素層には有毒な硫化水素が含まれており、それが皮膚などから吸収されてしまう危険性があるのです。硫化水素の割合は、水深15mを境に上の層ではゼロなのに対し、境目から下に向かうにつれて上昇し、湖底では安全濃度の8倍が観測されています。