◎この記事は2分ほどで読めちゃいます。
恐怖のドアの日、第一部を先に読む事をおすすめしています。
朝は、カギを室内においたまま閉めてしまうというとんでもないミスを犯した。しかし、今はちゃんとカギはカバンの中にしまってある。帰宅したのは夜の10時。玄関に辿りついた途端に大雨が降り出した。ギリギリで間に合った。そう思って、ドアのカギ穴にカギを差し込む。そして回す。いや、回らない。
回そうとする私と、回るまいとするカギ。格闘は15分ほど続いた。指の力も限界だ。最後の方には、カギを回すというよりも、ドアを破壊する方向でアクションを起こしていた。どうにも開かないので、雨の中を、警備室(このエリアを警備している人がいる)まで歩く。そこには警備員、そのとなりには30代ほどの女性。「ドアのカギが壊れて、中に入れなくなったから、助けて欲しい」と伝えると、その女性は「実は、私もちょうど、ドアが開かなくてここに来ているの。今日はもう業者が休みだから、明日の朝まで警備室の前のイスに座って待つしかないね。はっはっは。」
次の日の朝になると、近所の人がちらほらと通りを歩き出した。顔見知りのおばちゃんがいたので、「ドアが開かない」と言うと、息子を連れて来た。息子はドアと壁の隙間にカード(テレホンカードくらいの厚さ)を指しこんでガチャガチャとやり始める。すると3分もしないうちにドアが開いた。・・・・最初にやってきた感情は感謝。次にやってきた感情は、ドアが開けられてしまうかもしれないという心配。そんな恐怖のドアの日でした。