モルディブの写真をどこかで目にして、
『絶対行きたい!』と思った経験のある人は少なくないはず。
世界でも有数の水の透明度と、豊かな自然に恵まれたモルディブ。
この楽園が、近い将来、海に沈んでしまうかもしれない。
そこを訪れたい観光客としても、
そこに住む人を思う、同じ人類としても、
放っておけない緊急事態である。
モルディブは世界で“最も低い”国として知られている。平均的な、水面からの高さは、約1.5メートル。最も高い地面でも、2.3メートルしかない。近年続いている海面上昇が進めば、海に沈む最初の国になると言われている。
この、“危機感”がモルディブへ向かう観光客を後押ししている。モルディブは、もともと豊かな自然と透き通るような海で有名な観光地となっているが、海に沈む可能性があれば、尚更、今のうちに訪れようと思う人が増えるのも納得できる。
過去何世紀かの情報を見ると、モルディブの陸地はすでに、20センチも沈んでいる。科学者の間では、あと数百年のうちに約58センチの海面上昇が起こるとされている。
これを受け、モルディブ政府は、他の国の土地を買い取り、国民全員を島外にまるごと移住させることを計画している。
Mohamed Nasheed大統領は、この問題に関しての認知度を高める事に積極的だ。海中で、スキューバスーツを着ての会議を行ったこともある。海に浮かぶゴルフ場と複合施設の案も進行している。これの事前調査を行うことについて、Dutch Docklandsというオランダの会社と契約を正式に交わした。(※同社は、ドバイに人口の島を造りあげた実績を持っている。)
オランダもモルディブと同じく、低地の国として知られており、Dutch Docklandsが持つノウハウは、国の歴史から来ているとのこと。
2004年インド洋沖で発生した津波により、モルディブが受けた被害はあまりにも大きい。津波が起きる以前にあった土地の40%は水の下に沈み、100人の死者が出ている。
この出来事をきっかけに、より早急な取り組みが求められる政府だが、彼らはこう口にしている。
“(モルディブが沈んでいる事に関しての)プロジェクトは、自然の生態系を壊すことなく実行される”。
自然と共に生活してきた歴史を持つ、モルディブの国の人々が、自然と共存する形で、新たな暮らしを営むことができるのを願うばかりだ。
source: 10 places to visit before they vanish (MNN), floating golf course to be built in the Maildives (MNN), Maldievs will sink in less than a hundred yeas (factonia)
今のうちにモルディブを楽しみたいという方へ